« 英語で『アンデルセン童話』「人魚姫」(23) | トップページ | インプラントって? »

2009年6月25日 (木)

へえー、関口知宏さんって…

先日、NHKラジオ第一の番組、ラジオビタミンに俳優の関口知宏さんが出演していた。

NHKのあの旅番組に出るまでにはいろんなことがあったのだな……

2008年1月の産経ニュースにこんな記事があった。

実家の母も、彼の人柄の良さや旅番組に感動していたから、これをコピーして持って行ってやろうかなと思っている。

【人、瞬間(ひととき)】あの場所 俳優・関口知宏さん(35)(上) (1/3ページ) 2008.1.29 08:14

■“地獄”で出合った大室山  

31歳の夏、友人に誘われて静岡県伊東市の大室山に登ることになった。  夏なのに、頭がもうろうとしてなぜか春だと思いこんでいた。じつは季節など、どうでもいい気分だった。部屋の電気がつけられない。カーテンが開けられない。ほんの少しの明かりがまぶしい…。心身ともに疲弊しきっていた。  

海抜580メートルの火山は、地元では願い事をかなえてくれる山と慕われる。直径300メートル、深さ70メートルの火口はすり鉢のようにくぼんでいる。  

「どうせ登ったって、リフト乗って、富士山みて、海みて、売店のコーヒー牛乳飲んで終わり。『つまんないよ』って友達に言ったんだけど、どうしても行きたいからって」  

稜線(りょうせん)に立ち、火口を眺めた。足下に大きな穴が広がっている。何となく降りてみたくなった。  

何度も来て、知り尽くしているつもりの場所だったのに、降りてみたら全然違う風景が広がっていた。  

「まさに地獄で出あった大室山って感じ。その瞬間に、子供のころの記憶がよみがえった。想像力や好奇心が心の中で息を吹き返した」  草と空しか見えない。その景色に限りない自由を感じた。  

「大人になったら必要ないって、我慢して、フタをしてしまいこんであったけど、そうか、自由に出してもいいんだなって」

【人、瞬間(ひととき)】あの場所 俳優・関口知宏さん(35)(上) (2/3ページ) 2008.1.29 08:14                   

◆◇◆  父はあの関口宏。母は名曲『アカシアの雨がやむとき』で知られる元歌手の西田佐知子。祖父も俳優の佐野周二。芸能一家に育った。時代劇に出演する父の姿をテレビで見て、物心がついたころには俳優を志していた。  

立教大学を卒業後、平成8年に俳優デビューを果たした。ドラマに映画にバラエティー…。2世タレントとしても注目され、仕事は順風満帆のはずだった。しかし、自身の心の中で違和感は募るばかりだった。  

司会をすれば落ち目の歌手を「絶頂」と褒めそやす。興味がない化粧品を笑顔で紹介する。逆に「やりたい」と希望する仕事が手の中をすり抜けていく。  

「東京はウソばっかり。そんな気持ちだから、仕事が機能しなくなって、悪い結果がでちゃう。おれみたいな子供はダメだこりゃ、って感じになっちゃって。東京がどんどんいやになった。弱いって言われたらそれまでだけど、そのままじゃ、もう生きていけないという状態だった」  

28歳のころ、東京のマンションの契約を更新せず、子供時代の思い出が詰まった伊豆に引きこもった。俳優になって約5年。廃業を考えた。

【人、瞬間(ひととき)】あの場所 俳優・関口知宏さん(35)(上) (3/3ページ) 2008.1.29 08:14

◆◇◆  伊豆の“隠れ家”から約20分の場所にあったのが大室山だった。  

何もない景色のおもしろさ、火口の草原をそよぐ風の心地よさが、自分をリセットしてくれた。平成16年から毎年、転機となった場所で「大室山ライブ」を開催している。開催日は7月26日だ。  

「あの日、将来のビジョンが見えた。イベントをやらなきゃ。旅に出なくちゃ…って。よく考えてみるとオレの嫌いなものばっかり。でも、嫌だったことをやってみたくなった。友達には笑われたけど」  =敬称略(文 舛田奈津子)

◇ 【プロフィル】関口知宏  せきぐち・ともひろ 昭和47年7月、東京都生まれ。平成8年、テレビ番組『MMR未確認飛行物体』で俳優デビュー。16年にNHKの紀行番組『列島縦断 鉄道12000kmの旅』で同じ駅を2度通らない“一筆書き”の旅へ。昨年は同『関口知宏の中国鉄道大紀行~最長片道ルート36000kmをゆく』に出演した。

【人、瞬間(ひととき)】あのとき 俳優・関口知宏さん(35)(中) (1/2ページ) 2008.1.30 08:08

■旅行嫌いが旅人に  

子供のころから、嫌いなものを3つ挙げると、いつも「旅行」が入っていた。支度や手配が面倒くさい。観光のために早起きするのもなんだか嫌だ。友人には「お前に旅は無理」と断言された。  

なのに。31歳、旅人になった。  

「日本を知らなくちゃ意味がない。だから日本を旅しようかと思った。でも、道中を撮ってくれませんかと頼んだって、撮影してくれるわけがない。仕事が絶えて『オレ、滅びちゃうかも』って覚悟もしてました」  

ところが、運命は不思議なもの。思わぬ仕事が舞い込んでくる。  

NHKの紀行番組『列島縦断 鉄道12000kmの旅 最長片道切符でゆく42日』への出演を依頼された。同じ駅を2度と通らずに“一筆書き”で旅をする-という企画だった。  

「当初は1番候補として別の俳優が検討されていたそうです。出演が決まっても、『関口宏の息子らしいねぇ』ってなもん。こっちもちょっと冷めながら成り行きをみていた」  

北海道の稚内駅を出発し、佐賀県の肥前山口駅に向かう旅。列車に揺られ、各地の駅を通りすぎ、さまざまな人たちとふれあう。番組は、平成16年5月から6月にかけて収録を続けながら放送された。

【人、瞬間(ひととき)】あのとき 俳優・関口知宏さん(35)(中) (2/2ページ) 2008.1.30 08:08

「最初は、嫌いなことを克服しながら、自然体を貫く修行僧みたいな気分」。気負いはなかった。旅に台本はない。予定調和ではないスタイルは、悪くないと思えた。周囲は若手俳優の成長物語にも仕立てたかったらしいが、気にも留めなかった。「芸能生活を挽回(ばんかい)したいとかいう気持ちもなかったし」。だが、旅が進むうちに、注目されていることがわかってくる。  

道中、おばあさんに出会った。戦争で大切な人をなくし、子供も失った。「不幸だらけだったのに、関口さんの旅を見て救われた」と言ってくれた。  

視聴者は、自分の人生やドキドキするような気持ち、旅の思い出を重ねあわせている。旅人というのは、人々の“鏡”であることに気づいた。  

「いろんな人の反応を知るうちに、一番有名な旅人になろうかな、と。最近は嫌いが嫌いじゃなくなって。驚きですよね」=敬称略(文 舛田奈津子)

【人、瞬間(ひととき)】あの言葉 俳優・関口知宏さん(35)(下) 2008.1.31 08:20

■諸法無我、自然のままに  

31歳で旅番組に出て、気づいたら日本や世界を鉄道で旅する生活が約4年に。今や日本一有名な“旅人”となった。昨年には、集大成ともいえる『関口知宏の中国鉄道大紀行~最長片道ルート36000kmをゆく』(NHK)の旅に出た。  

ところが…。旅も長くなると“コントロール感”がにじみ出る。何十回も乗り換えをしているのに、さわやかな表情を。寝癖を直す時間がないだけなのに、寝癖姿がいつしか旅そのものや自身の印象に。別れの場面は涙で-。何かが違う。  

そんなとき、日本列島縦断の旅から一緒だったカメラマンが周囲を一喝してくれた。「仕込むな! 関口さんに自然にやらせてくれ」  

出会った人とさよならした後も、ボサッとしている自分。番組的にはサービス精神がないのかもしれないが、自然な方がいい。泣くよりも、疲れて寝ている方がリアリティーがある。寝癖のシーンと笑っているシーンだけ集めたら、それは違うものになってしまう。  

「分かってくれている人がいた。そのカメラマンが、関口さんと仕事してよかったって言ってくれて。運命の人だな」  

旅を始める少し前、たまたま手にとった本に、ある言葉が書かれていた。  諸法無我(しょほうむが)。  

仏教の教えのひとつだ。知識として知っていただけの言葉だったが、旅の道中で「あれだっ」とその意味に気づき、かみしめ続けた。  

《あらゆる事物には、永遠・不変な本性はない。変化をその変化のままに、変化するものこそ私なのだと説く》  

俳優になってからは、思い通りにいかないことばかりだった。今となっては笑えるが、エビが嫌いだといえば、エビの仕事がくる。もちろんいまだって好きなことばかりを選べるわけではない。けれど、嫌いなものが、好きなものに変わることもある。  

「万物がかかわりあって生きているこの世では、思い通りにならないこともある。そりゃ、そうだ。それまでは思い通りに事を運びたいと考えていた。ま、生まれ育ちがお坊ちゃんだからかもしれないけど。旅を経て、今はえらい幸せ。型にはまらずやっていこうと思ってます。自然体で」(文 舛田奈津子)

*****

彼がどん底の時、両親はさぞかし心配だったろうと思うけど、話しても理解できないだろうし、心配かけるだけだから、その時は自分の窮状について話さなかったそうだ。

|

« 英語で『アンデルセン童話』「人魚姫」(23) | トップページ | インプラントって? »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 英語で『アンデルセン童話』「人魚姫」(23) | トップページ | インプラントって? »