日商簿記3級検定第111回第5問
以下に示した1)決算日までに判明した未処理の事項及び2)決算整理事項にもとづいて精算表を作成せよ。なお、売上原価は仕入の行で求めること。
[答案用紙]
1)決算日までに判明した未処理の事項
(1)得意先神奈川商店よりの当座預金口座への振込額\75,000は受取手形の回収に関わるものであったが、売掛金の入金として誤って処理されていたことが判明した。
(借方) (貸方)
誤った仕訳の逆:売掛金 75,000 当座預金 75,000
正しい仕訳 :当座預金 75,000 受取手形 75,000
訂正仕訳 :売掛金 75,000 受取手形 75,000
(2)仮払金は修繕費を概算払したものである。決算日に至り修繕の完了が確認され、残額\6,000が返金されていたが、未記帳であることが判明した。
(借方) (貸方)
現金 6,000 仮払金 40,000
修繕費 34,000
(3)前受金は埼玉商店より受け取ったものであり、これに関わる商品売上取引はすでに完了していたが、売上は未計上であることが判明した。
(借方) (貸方)
前受金 25,000 売上 25,000
(4)出張中の社員より受取った仮受金は得意先長野商店からの売掛金の回収であることが判明した。
(借方) (貸方)
仮受金 60,000 売掛金 60,000
2)決算整理事項
(1)決算日に至り、現金過不足のうち\2,000は受取手数料の記入漏れであることが判明したが、残額については原因不明だったので雑益として処理をした。
(借方) (貸方)
現金過不足 3,000 受取手数料 2,000
雑益 1,000
(2)期末商品棚卸高\112,000
(借方) (貸方)
仕入 163,000 繰越商品 163,000
繰越商品 112,000 仕入 112,000
(3)受取手形と売掛金の期末残高に対して差額補充法により5%の貸倒引当金を設定する。
(1)(4)の問題の結果から受取手形と売掛金の残高が変わっているのに注意。
受取手形:283,000-75,000=208,000
売掛金:177,000+75,000-60,000=192,000
(208,000+192,000)×5%=\20,000
20,000-18,000=\2,000
(借方) (貸方)
貸倒引当金繰入 2,000 貸倒引当金 2,000
(4)売買目的有価証券を\160,000に評価替えをする。
165,000-160,000=\5,000
(借方) (貸方)
有価証券評価損 5,000 売買目的有価証券 5,000
(5)建物および備品に対して定額法により減価償却を行う。残存価額はともに取得原価の10%とし、耐用年数は建物25年、備品は6年である。
建物:(1,000,000-1,000,000×10%)÷25=\36,000
備品:(200,000-200,000×10%)÷6=\30,000
(借方) (貸方)
減価償却費 66,000 建物減価償却累計額 36,000
備品減価償却累計額 30,000
(6)受取手数料の前受額が\3,000ある。
実際には受け取っているが次期の収益なので前受として繰り延べる(収益の繰延べ)。
(借方) (貸方)
受取手数料 3,000 前受手数料 3,000
(7)給料の未払い額が\25,000ある。
当期の費用なのに実際にはまだ払っていない未払い分(負債)を当期の費用として計上する(費用の見越し)。
(借方) (貸方)
給料 25,000 未払給料 25,000
(8)保険料の前払額が\4,000ある。
払ってしまったが、実際は次期に払うべき費用なので前払保険料として繰り延べる(費用の繰延べ)。
(借方) (貸方)
前払保険料 4,000 保険料 4,000
(9)支払利息の未払い額が\1,000ある。
まだ払っていない未払費用だが実際には当期分なので計上する(費用の見越し)。
(借方) (貸方)
支払利息 1,000 未払利息 1,000
損益計算書、貸借対照表の借方、貸方のそれぞれの差額を求める。
損益計算書:2,329,000(貸方、収益)-2,227,000(借方、費用)=\102,000
貸借対照表:2,307,000(借方、資産)-2,205,000(貸方、負債・資本金)=\102,000
それぞれ収益、資産の方が多いので純利益となる。